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2006年6月 2日 (金)

復刻 首藤剛志先生インタビュー 3

WEBアニメスタイル、首藤氏の連載コラムに、勝手に連動して当時のインタビューを再度まとめ直してUPしています。今回はその3回目。前回が短かったので(汗)今回は!と思いきや、まとめ直すとやはり短いか?当時のインタビュアーおーえさんよりコメントもいただきましたが、相槌多いっす(汗)。さて、どうしたものか?とりあえず、はじまり、はじまり…

S:首藤先生  I:インタビュアー

I:ちょっとモモの話から外れてしまうかもしれませんが、アニメファンについて。

S:うーんなんともねぇ・・

I:モモの場合、本来のターゲットよりずいぶん大きな人が多いですよね?

S:ちょっと暗い感じのね?(笑)
例えば、僕の作品じゃないので、言って良いのか、わからないけど「マクロス」って、すごく人気があるよね。あれが放映されている時間って、日曜の午後2時
(東京)なんだよね。日曜日の午後2時に部屋にこもってテレビを観ているっていうのはね・・ハハハハ・・(苦笑)

I:他にやる事があるでしょう・・と。

S:その時間だったら、女の子を誘って出かけているとか、遊んでいるのが普通だろうと思うんだけど、その辺が、今のアニメファンと言われている方々について気になるんですよね。テレビを観るって言うのは、部屋の中の作業でしょ。だからボクは、大学生とか、高校生ぐらいの時は、テレビ離れしてさぁ、他の事やっている方が良いんじゃないかと思うのね。アニメを作っている側の人間が、こういう事言っちゃいけないのだろうけどね。女の子口説いてまわっている方が健全じゃないの?(笑)

I:アニメ業界を目指している人も多いと思うのですが。

S:アニメの仕事をしたいって人は、アニメなんか観ないで、他の勉強をした方が役に立つんじゃないかな?アニメファンの方が、シナリオライターになりたいと言って来るのだけれど。昔、例えば宇宙戦艦ヤマトに夢中になっていた人達とかいる訳なんだけれども、どうしてもヤマト以上の物が出来ない訳ですよ。アニメしか観ていないし、他の事勉強していないから、一生懸命書いても、ヤマトのテレビ版以上の物が書けない。必死に書いて(笑)その辺のレベルになってしまうのね。本当は、そのくらいの話であれば「楽に」書けないといけないんですよね。だって、週に1本放映されているわけでしょ。だから、アニメのシナリオライター・・だけではなく、関係する仕事をしたいのであればね、アニメばかり観ていないでいろいろ勉強して下さいね。

I:テレビアニメ以外の知識が重要なわけですね。

S:アニメに限らないけど、テレビを観た情報って、みんな観念的でしょ。頭の中で理解していても、身体でわかっていないから。例えば恋愛を表現するにしても、ヤマトの中に出てくる恋愛なんてアホみたいなもんなんですよね。その程度、感動しているとさ、本人もおかしくなってきちゃうんだよね(笑)だから、人間が書けなくなってくる。これは、ヤマトが悪いんじゃなくて、ヤマトを書いている人は、実際経験を積んだ上で、恋愛をデフォルメして書いている訳で、作品を観たファンが、あれが好き、嫌い、愛がどうの、こうの言うのは勝手だけれど、作る立場の人が、デフォルメして、ああ言うのを書きましたっていうなら良いんだけれど、あれが恋愛って、それしか知らないで書かれるとね・・(笑)

I:やはり経験ですか。

S:うーん、そういうのはね。デフォルメの仕方も少女漫画とかね、わざとそう言うのを利用して書く時もありますけどね。徹底的にくさい芝居やらして、1本作りました。みたいなのね。
例えば今日の猿飛とか
(注:インタビューは3月15日(火)に行われていたハズだが・・「今日の」猿飛か・・直近放映は3月13日(日)21話「ファーストキッスで待たされて」これかな?)でも、そう言う話はシリーズの中で1本ぐらいしか書けないって事で、だから、色々な勉強をするというか、遊ぶっていうか、何事も体験する事が大事ですね。

S:それとね、変にアニメに哲学を感じない事(笑)哲学なんて無いんだから元々。ああいうのは、アニメ雑誌とかが、こじつけで書いているだけでね、アニメを作っている現場は、そこまで考えていないですから(笑)それは制作上、仕方の無いことでね。例えば、ロボット物を作るにしたって、オモチャを作るスポンサーがいるから、ロボット物になるワケであって、どんな理由でもこじつけて後付けなんだよね。画面上でロボット同士がケンカしなきゃダメだってスポンサーが言ってくるから、ロボット同士が戦う理由から、こうしたらロボット同士が戦って、宇宙時代がどうのって・・その為に、詳しく作りあげていく訳なのね。逆からの発想で、色々ごちゃごちゃと理由を積み重ねて行くのね。だから、宇宙時代に活躍するロボット物を描きたくて始めるのではなく、順序が逆なんだよね実際の制作は。その辺で、哲学とかなんか語られても困っちゃうワケ。それに、マジになっていたらおかしいよね。
モモを愛して下さる、皆さんもホドホドに・・という事で(笑)

I:長い時間ありがとうございました。

と、以上3回に分けて当時のインタビューを再度書き直してみたわけですが、今回分はほとんど「モモ」の話が無いですね(汗)。いや、このインタビューは23年前の1983年の3月に行われていますが、首藤先生が書かれているWEBアニメスタイル『シナリオえーだば創作術』や、先生ご自身のBlog『首藤剛志のふらふらファイル箱』に書かれている事にブレが無いですね、流石です。

画像はミンキーモモOP・ED 原画 もう一回作り直せるぐらいはあったりして・・。111_1199 112_1201

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コメント

 マクロスやってる頃は、家でテレビなんか見てませんでした。
 その頃はもうビデオ2台構成でマクロスはばっちり録画、私自身は毎週日曜には吉祥寺の「あいどる」にセルを求めて通っておりました。(^_^;)
 「あいどる」からの帰りは、モモグッズを求めていろんな所に出かけておりました。
 余計悪いか。
 アニメに言うほどの哲学がないのは我々は十分分かっていて、それに無理矢理哲学を乗っけて語ってしまうのが当時のコアなファン(まだオタクという言葉は無かった)の矜持であり、遊びだったわけです。
 ただそこまでのコアなファンは少なかったので、勘違いなライトなファンの言動が雑音になって、首藤さんの判断を狂わせてしまっていたのだと思います。というか、当時から思っていました。
 今は首藤さんも分かっていらっしゃる様ですね。
 ブレが無いというのは、凄いけど、ある意味詰まらないですね。
 いや、例えブレがあったとしても、それは時代と環境の変化に起因するものでしょうから、それはツッコミ所ではなくて、時代を映す鏡となるのが面白いのです。
 それすら無いというのは、まあ如何に普遍的な事を語ってらっしゃるかという事になるんですね。
 その辺が、ミンキーモモに、新しい若いファンが生まれ続けている理由なのかと今思いました。

 私なんか、今ここで書いた事は明日にはきっと後悔するというのに。(^_^;)

投稿: 桃杖海姫 | 2006年6月 2日 (金) 17時19分

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